ワコムの液タブは高過ぎと思う人も多いはず。
それでもWacomの液タブを買うために
お金を貯めている人も多いと思います。
もちろん、
ワコムの液晶ペンタブレットは最高の出来です。
ワコムの液タブを買えるならそれにこしたことはありません。
一方で、ワコム以外の海外の液タブでも
最近はかなり使える性能を持っている液タブレットが増えてきました。
これまで、
ペンタブ市場はワコムの独壇場でしたが、
近年は中国や台湾など海外の液タブメーカーの勢いが増してます。
ワコムの液タブは価格が高すぎて買えない
という人だけでなく、
敢えてWacom以外の安い海外製液タブを選ぶ人もいます。
やはり、「激安の液タブ」というのがその一番の理由でしょう。
そんな中華液タブを含めた
海外製液タブメーカーとその液タブを
ワコムの液タブと比較しながら紹介していきます。
果たして、
ワコムの液タブの代わりになり得るのか?
価格や性能などを比較しながら徹底検証しました。
安い液タブも含めておすすめの液タブはこちらでまとめています。
ワコム以外の海外ペンタブメーカーの種類
日本国内ではワコムが有名ですが、
欧米ではワコム以外の液タブも高く評価されています。
欧米のAmazonでは
星4つ以上レビュー数100を越えるなど、
非常に高い評価を得ている海外液タブもあります。
日本でもじわじわと中華製など海外液タブを購入する人が増えています。
近年急激に勢いを伸ばし、
ワコム以外の液タブで最も人気なのが
HUION(フイオン)です。
HUIONの液タブは日本のAmazonランキングでも上位に入っています。
他にも、
XP-Pen
Parblo(パブロ)
UGEE(ユージー)
Yiynova(ユーノバ)
といったメーカーが液タブを販売しています。
HUIONよりはランクキングが落ちますがどれも評価が高いです。
ワコム以外の中華など海外ペンタブ(液タブ)の特徴とは?
ワコム以外のメーカーと言っても様々あるので、
まずは共通する良いところと残念なところをまとめてみました。
中華液タブなど海外製の液タブは
共通して筆圧感知レベルはワコムの液タブと同じです。
それでいて激安というのは素晴らしいです。
ワコムの液タブは安いので9万前後ですが、
中華液タブはその3分の1~半額で買えます。
しかし、海外の液タブのほとんどは
ワコムの液タブのような傾き検知はできません。
傾き検出機能が必須の場合はワコムの液タブ一択です。
また、ドライバーのインストールに
苦労する人が多いようです。
しかし、先人達が解決策をネット上に
公開してくれているので調べれば解決できます。
それでも、日本語の情報量は元々少ないので
何かトラブルが起こったときは自分で調べて
解決する姿勢が必要になるでしょう。
替え芯についてですが、
意外にもペンの替え芯を購入できるので
替え芯に関する過度の心配は不要です。
替え芯ではなくペンそのものが売ってるケースもあります。
ワコムのドライバーは必ずアンインストール!
ほとんどのワコム以外メーカーは
ワコム社のドライバーと共存できません。
ワコムのドライバーが
インストールされているPCを使う場合は、
Wacom以外の液タブのドライバーを
インストールする前には
必ずワコムのドライバーをアンインストールする必要があります。
ドライバーとはハードウェアを動かすためのプログラムのことです。
ワコム製のドライバーが残ったまま使うと
筆圧感知できないなど正しく機能しないことがあります。
忘れてはいけないのが、
ワコムのドライバーをアンインストール後に
PCを再起動することです。
再起動しないとアンインストールしたはずの
ドライバーが生きたままになり、
結局アンインストールしていないのと同じことになります。
ドライバーは液タブに付属してきますが、
公式サイトから最新版を
ダウンロードする必要があるときがあるので、
覚えておくとドライバーでトラブルが起きても
パニックにならずにすみます。
HUION(フイオン)
ワコム以外のペンタブで
人気急上昇中の中華製液タブです。
絵王(フイオン)という社名です。
社名からも絵を描くことに特化した会社なのが分かります。
HUIONの液タブはドライバーが安定していると評判です。
Illustrator、Painter、クリスタ、SAIなど
ほとんどのペイントソフトに対応しています。
HUION液タブの代表的な液タブは
HUION GT-190とHUION GT-220です。
HUION GT-190
HUION GT-190は日本のAmazonランキングでも
上位に入っている人気液タブの一つです。
ペンの筆圧レベルは2048で
ワコムのCintiqシリーズと同じです。
USB充電式のペンです。
充電しながらでも使えます。
ただHUION特有の沈み込むペン先なので慣れるのに時間がかかります。
電源プラグは3Pです。
日本では2P(2ピン)なので変換アダプタが必要です。
接続はDVIとVGAです。
残念なのが液晶パネルがTFTということです。
TFTパネルなので視野角は狭く、
色の再現性も期待できません。
人気液タブですが、気になるのが傾き検出機能です。
先に述べたように、
海外液タブにはまともな傾き検出機能はないと考えて差し支えありません。
HUIONの液タブも例外ではありません。
つまり筆圧検知機能はありません。
海外レビューでも、
「lacks tilt recognition」(傾き検知能力が欠如)とか、
「No tilt sensitivity for tilt-sensitive brushes」(傾き表現可能なブラシに対応する傾き検知機能はない)
などとするレビューがあります。
確実に傾き検出機能が欲しいなら
ワコムの液タブを選びましょう。
傾き検出できるワコムのおすすめ液タブを見る
傾き検出機能が必要ないなら
HUIONの液タブは十分おすすめできる液タブです。
HUION GT-220
HUIONには22.5インチの液タブもあります
筆圧感知など基本星はGT-190と同じです。
解像度は1980x1080です。
こちらはIPSパネルなので視野角も広いです。
こちらもAmazonランキングで上位に位置しています。
液晶パネルがIPSになった分
GT-220の方が使いやすいです。
傾き検知がないなどの問題はありますが
それ以外の性能に関しては申し分ないです。
その辺の性能を割り切れば
コストパフォーマンスは最高なので
HUIONの液タブはワコムの代わり筆頭候補といえるでしょう。
UGEE(ユージー)
UGEE(ユージー)も中国の液タブメーカーです。
サポートが良くないと評価する人がいますが、
個人的には、それほど悪い印象はありませんね。
日本語の説明書も入っていますし。
UGEEは日本法人がありません。
ですので、サポートに関しては不安が残ります。
しかし、液タブの完成度は高く、描き心地が良いと評判です。
基本的には付属のドライバーではなく、
公式サイトから最新ドライバーをダウンロードするとうまくいくことが多いです。
公式サイトは英語なので、
英語が全くできない人にはおすすめできません。
といっても、中学レベルの英語力さえあれば問題ありません。
UGEEの液タブはグレアパネルなので保護フィルムが必要になる人もいると思います。
初期設定のままでは
ペン先とカーソルがずれるので、
ドライバーのインストール後はキャリブレーションが必須です。
UGEE UG-1910
UG-1910BはUGEEの代表的な液タブで
Amazonランキングでも上位に位置しています。
Cintiq 13HDよりも大きい19インチでありながら
5万円以下という破格の値段です。
米Amazonレビュー数が100を越えるほどの売れ筋液タブでもあります。
筆圧感知レベルも2048で、
感度も良く描き味が良いと評価されています。
解像度は1440x900です。
ペンは充電式です。
電源が3ピンなので
日本のコンセントにさせるように
2ピンにする変換プラグを一緒に購入する必要があります。
ペイントソフトは普通に使えますが、
Painterでは少しポインターがずれることがあるようです。
CLIP STUDIO PAINTとPhotoshopは
問題なく機能します。
SAIは正しく機能しないとのレビューがあります。
良い評価と悪い評価をまとめました。
もちろん傾き検出機能はありません。
あとTFTパネルなのが気になります。
しかし、19インチで5万円を切るので
コストパフォーマンスは最高レベルです。
描き味の評価も高いので海外製液タブではおすすめできます。
UGEE UG-2150
22インチモデルもあります。
基本性能はUG-1910と同じですが、
こちらはIPS液晶パネルなので視野角は広いです。
解像度は1920x1080に上がっています。
22インチなのに同じサイズのCintiq 22HDの半額以下です。
筆圧レベルは2048と申し分ありません。
ペンには消しゴム機能はありません。
消しゴム機能は便利ですけど、なくてもなんとかなります。
ペイントソフトは
クリスタ、フォトショップに加え、
UG-1910とは違ってSAIが動くと報告されています。
良い評価と悪い評価をまとめました。
液タブの完成度は高く評価も良いのですが、
UGEEは日本法人がないので、
故障したときのサポートに不安が残ります。
ですので、
ワコムの液タブはどうしても買えない場合などに
購入対象にするのが良いと思います。
XP-Pen
XP-Penは中国の液タブメーカーです。
公式サイトは日本語化されているので安心して使えます。
ただ、製品情報のページが
ワコムのサイトにそっくりです。
そっくりだけならまだ良かったのですが、
画像で似せてあるので、スマホで表示すると
文字が読めないほどに小さくなります。
あまりの見にくさで好感度下がりました。
あくまでも個人的感想です。
製品の評価とは関係ありません。
液タブ自体のできはよく、評価も上々です。
XP - Pen Artist10s (AR10S)
XP-Penで代表的な液タブはArtist10sです。
サイズは10.1インチと小さいですが、
3万円台で買えてしまう激安液タブです。
解像度は1280x800です。
ワコム液タブと同じようにケーブルがまとまっています。
ペンはワコムと同じように電池が不要です。
筆圧も2048レベルなので申し分ありません。
MediaBang Paint Proなど無料のペイントソフトでも使えます。
傾き検出できるモデルもありますが、
その角度は20°とかなり小さいです。
中華液タブで傾き検出できるのは非常に希です。
しかし、20°なのであまり期待しない方が良いです。
Parblo(パブロ)
Parbloの液タブはとにかく激安なのが特徴です。
価格と引き替えに性能は落ちますが、
それなりに使えるとの評価が多いです。
代表的な液タブはParblo Coast10です。
なんと2万円台で買えてしまう激安の液タブです。
Parbloの液タブは激安ですが、
描画性能はワコムの液タブには到底かなわないですね。
また、ドライバーのインストールで
苦労している人が多いので、
PCにあまり詳しくない人にはおすすめできません。
ですので、
PCの知識がある程度ある人で、
とにかく安く液タブを購入したいという人におすすめできる海外製液タブです。
Yiynova(ユーノバ)
Yiynova(ユーノバ)は台湾メーカーです。
ぐいぐいと海外での評価を高めているペンタブメーカーです。
Yiynovaで代表的な液タブはMVP22U+RHです。
22インチサイズながら9万を切る液タブです。
Cintiq 22HDの半額です。
液晶パネルはIPSなので視野角は広いです。
ペンは電池が必要なタイプです。
ワコム同様ペンにサイドスイッチがあります。
しかし、キーボードのショートカットを割り当てることができません。
筆圧派は2048レベルです。
筆圧は固めなので
ペイントソフト側で設定し直す必要があります。
描き味はワコムのストローク芯に似ています。
ゆっくり描くと
線がよれて波打つことがあります。
これに関しては安かろう悪かろうってところでしょうか。
パネルが薄いので視差をあまり感じないと評価されています。
ワコムの液タブのような
エクスプレスキーはありませんが、
付属のリモコンのボタンに
ショートカットを割り当てることが可能卯です。
これは意外と便利です。
19インチモデルのMSP19U+もあります。
機能や性能はMVP22U+RHと同じです。
結局ワコム以外の液タブは買いなのか?
中華液タブはコストパフォーマンスが非常に優れています。
ですので、
傾き検出や性能をある程度割り切れる人、
ワコムの液タブは高過ぎて手が出せない人、
絵を描くのが好きな小さなお子さんに買い与えたい人、
などにおすすめできます。
日本以外の欧米ではHUIONなどの
海外メーカーの液タブはかなり評価が高いです。
筆圧や解像度もワコムに劣らない性能なのに、
価格が安いため最近では日本での認知度も高くなって評価も上々です。
これで傾き検出ができるようになれば
ワコムキラーになること間違いないでしょう。
最近はSurface Pro 4やiPad Proなど
デジタイザーに対応したタブレットPCで
イラストを描く人も増えてきています。
ワコムのデジタルイラストデバイス市場の牙城が
崩れつつあるのは明らかです。
とは言っても、
ワコムの液タブの完成度は素晴らしいです。
ワコムの液タブと海外の液タブを比べれば、
細かい性能を見るとワコムが圧勝なのもまた明らかです。
線のブレもありません。描き味はピカイチです。
画面端で悪くなるものの、座標検出の精度も高いです。
ワコムの液タブは傾き検知できます。
アートペンと組み合わせればペンの回転検知もできます。
やはり、性能にこだわりがあるなら、
ワコムの液タブがおすすめです。
だた、ワコムの液タブが少し高すぎる感じがします。
長らくライバル不在のため
Wacomの液タブの価格が
非常に高い状態が続いていましたが、
海外勢やタブレットPCメーカーの
新規参入によって値段が下がることを祈るばかりです。